PHPエンジニアがAWSも取ったらフリーランス単価はどう変わるか【実体験】

案件・働き方

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「PHPエンジニアのフリーランス単価はどのくらいか」「AWSの資格を取ったら単価はどれだけ変わるか」。フリーランス独立を検討しているPHPエンジニアから、このふたつの質問をよく受ける。

フリーランス数年目のPHPエンジニアとして、実際に複数のエージェントで案件を探し、面談を経て単価交渉してきた経験から、相場の実態とスキルが単価に与える影響を具体的な数字とともに書いていく。

なお、交渉の具体的なやり取り・テクニックについてはフリーランスエンジニアの単価交渉を実際にやってみた話にまとめているので、合わせて読んでほしい。この記事は「そもそもどのくらいの単価が相場なのか」「AWSはどれだけ効くのか」という相場観・スキル相関に絞る。

PHPエンジニアのフリーランス単価の現実(2025〜2026年の相場)

PHPエンジニアの単価は「幅が大きい」のが特徴

PHPエンジニアのフリーランス単価は、経験年数やスキルセットによって月40万円台から月90万円超まで幅が広い。「PHPだから安い」という時代はすでに終わっており、LaravelやSymfonyを使ったモダンな開発経験があれば、十分に高単価を狙える。

実際に複数のエージェントで確認した感覚として、2025〜2026年時点での相場感はおおよそ以下のとおりだ。

スキル・経験レベル月単価の目安
PHP経験2〜3年・Laravelほぼ未経験45万〜55万円
PHP/Laravel経験3〜5年・実装中心55万〜70万円
PHP/Laravel5年以上・設計〜リリース担当65万〜80万円
PHP/Laravel+AWSスキルあり・上流工程経験あり70万〜90万円以上

単価の差を生む主な要因は「経験年数」より「担当した工程の深さ」にある。要件定義・設計・アーキテクチャ選定まで入った経験があると、同じ経験年数でも5万〜10万円は変わってくる。

「PHP案件」というくくりで見てはいけない理由

エージェントの案件検索で「PHP」で絞ると、単価30万円台の保守案件から月100万円超のアーキテクト案件まで混在して出てくる。この幅の正体は「PHPが使われているだけで性質がまったく違う案件が並んでいる」ことにある。

単価が高い案件の傾向は以下のとおりだ。

  • LaravelやSymfonyを使ったモダンな開発(PHPのバージョンが8系以上)
  • 設計・レビュー・テクニカルリードを含む案件(実装だけでなく判断が求められる)
  • AWSやDocker等のインフラ知識を求める案件(バックエンド+インフラで対応できる人材は少ない)
  • マイクロサービスやAPI設計が絡む案件(技術的な複雑度が高いため単価が跳ね上がりやすい)

逆に、「PHP5系のレガシーシステム保守」「コーディング規約なし・テストなしの開発」「フレームワーク非採用のスパゲッティコード」といった案件は、どれだけ年数を積んでも単価の天井が低い。こうした案件が続いてきた場合は、意図的にモダン案件へのキャリアシフトを考える必要がある。

AWSスキルが単価に与える影響(資格あり・なしの差)

AWSを持つPHPエンジニアは希少で、単価差が出やすい

PHPエンジニアがAWSのスキルを持っているケースは、まだ多くない。AWSを扱えるエンジニアはインフラ寄りの人材が中心で、「PHP/Laravelの開発ができてAWS構築・運用もできる」というポジションは市場で希少性が高い。

実際に案件探しをしていて感じるのは、「AWSも対応できるPHPエンジニア」という要件を出している企業が、それに見合った人材になかなか出会えていないということだ。需要はあるが供給が少ないため、このポジションに入れると交渉の余地が生まれやすい。

AWS資格は「スキルの証明」として機能する

資格があることと実務でAWSを触れることはイコールではないが、資格は客観的な証明として機能する。エージェント担当者がクライアントに「このエンジニアはAWSのアソシエイトを3つ持っています」と伝えると、口頭での説明より説得力が出る。

自分が取得したのはAWSアソシエイトの3冠(SAA・SOA・DVA)だ。取得後に複数エージェントで単価を確認した際、同程度の経験年数・実務経験でもAWSスキルの有無で月5万〜15万円程度の差が案件によって出る感覚がある。

特に効くのはSAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)だ。「AWSを幅広く設計できる」という文脈で最も認知度が高く、「AWSの資格を持っている」と言うときに真っ先に思い浮かべられるのがSAAだ。SOA(SysOps)やDVA(デベロッパー)はSAAに加えて持つことで「AWSに本格的に取り組んでいる」という印象を与えられる。

AWS三冠の取得方法・勉強法についてはAWSアソシエイト3冠を同日受験した話【SAA・SOA・DVA】にまとめている。

「資格だけあっても意味ない」という声に対して

「AWS資格を持っていても、実務でAWSを使った経験がなければ意味がない」という指摘はその通りだ。ただ、フリーランスとして最初の案件を取りにいく段階では、資格はスタートラインに立つための通行証として十分に機能する。

「AWSの実務経験がないと、AWSを扱う案件に入れない」というジレンマは確かに存在する。このジレンマを突破するためのアプローチとして、資格取得 → 学習記録の公開 → AWS案件に絞ってエントリーという順序が現実的だ。「経験はないが、ここまで学習している」という証明として資格と学習記録がセットで機能する。

Laravel案件の需要と単価帯

Laravel案件の需要は引き続き高い

PHPフレームワークの中でLaravelは圧倒的なシェアを持っており、フリーランス案件でもLaravelの需要は高い。2025〜2026年時点でも「新規開発はLaravel」という選択をしている企業は多く、案件数という観点では他のPHPフレームワークと比べて圧倒的に多い。

Laravel案件の単価帯の目安は以下のとおりだ。

Laravel経験の深さ月単価の目安案件の性質
Laravelの基本的なCRUD開発ができる55万〜65万円機能追加・保守が中心
Laravelのアーキテクチャ・設計まで担当できる65万〜80万円新規開発・技術選定も関与
Laravel+AWS構成を設計・構築できる75万〜90万円以上フルスタック・テックリード相当

Laravelは「使える」だけでは差別化にならない時代になってきている。「Laravelで何を作ったか」「どのくらいの規模・複雑度のシステムを担当したか」が単価に直結する。「PHP/Laravel5年経験があります」という人は多いが、「マイクロサービスの設計からリリースまでLaravelで担当しました」という人はまだ少ない。

Symfonyの案件は少ないが単価は高め

案件数ではLaravelに大きく劣るが、Symfonyを使った案件は単価が高い傾向がある。Symfonyは学習コストが高く、使いこなせるエンジニアが少ないためだ。「Symfony経験者歓迎」という案件には、月75万〜90万円以上の案件が多い印象だ。Symfonyの実務経験があるなら、それを前面に出してエントリーする価値がある。

実際に提示された単価レンジ(具体数字・幅で示す)

エージェントから提示された案件の単価の実感

フリーランス数年目・PHP/Laravel5年超・AWSアソシエイト3冠保有という状態で、複数のエージェントを通じて案件を探した際に実際に提示された単価のレンジを書く。特定の案件・企業を指すものではなく、複数の案件を通じた感覚値として読んでほしい。

  • PHP/Laravel中心・実装メインの案件:55万〜65万円が多数。「即戦力として動ける人が欲しい」という案件に多い
  • PHP/Laravel+AWSの構築・運用も含む案件:70万〜80万円台。「バックエンドもインフラも対応できる人」という要件が多い
  • 設計・コードレビュー・技術的意思決定を含む案件:75万〜90万円台。テックリード相当の役割が求められる
  • 上記を兼ねたフルスタックに近い案件:85万〜100万円超も存在するが、案件の難易度・責任範囲が大きい

70万円台の案件に届くかどうかの境界線として、「AWSの実務経験があるか」「設計・レビューの実績があるか」のどちらかがあると一気に案件の幅が広がる感覚がある。

提示単価と実際の受け取りの差(マージンの話)

エージェント経由のSES案件では、クライアントが支払う単価からエージェントがマージンを抜いた分がエンジニアの受け取りになる。マージン率は一般的に10〜20%程度とされているが、エージェントによって異なるし、開示されないこともある。

「月80万円の案件」に入っているつもりでも、実際の受け取りは65〜72万円というケースがある。エージェントに「マージン率はどのくらいですか」と確認すること自体は有効だが、「公開できない」と言われることも多い。このあたりは複数エージェントを使って「実際の受け取りベースで比較する」のが現実的だ。

単価を上げるために効いたこと・効かなかったこと

効いたこと

実際に単価に効果があったと感じることを正直に書く。

  • スキルシートの「担当工程」を具体的に書いた:「PHP 5年」だけでなく「Laravel+AWSの構成設計から本番環境の構築まで担当」と書くだけで、担当者の伝え方が変わる。スキルシートに書かないと相手には伝わらない
  • AWS三冠を取得した:取得後に複数エージェントで自分のスキルセットを提示したとき、反応が変わったのを感じた。「AWSも?」という反応が増えた
  • 複数エージェントを並行して使った:「別のエージェントでは同スペックで月XX万円の案件があります」という情報が交渉のカードになった。1社だけ使っていると相場感がわからない
  • 案件を選ぶ際にモダン案件に絞った:「PHP5系の保守案件」は入りやすいが、そこにいると単価の天井が低くなる。意図的にPHP8系・Laravel最新版・Docker対応の案件を選んで経験を積んだ

効かなかったこと(期待外れだったこと)

  • 資格を取っただけで単価が上がるわけではない:資格は「スキルの証明」として機能するが、交渉の場に出なければ何も変わらない。取ったら担当者に伝え、スキルシートに反映し、交渉の文脈で使わないと意味がない
  • 「〇年の経験があります」は今の市場では弱い:5年経験・10年経験と言っても、「何をやってきたか」が具体的でないと単価の根拠にならない。経験年数は必要条件であって十分条件ではない
  • 1社のエージェントに任せきりにする:エージェントは自社にとって都合のいい案件を紹介する。複数に登録して横断比較しないと、自分が過小評価された単価で動き続けるリスクがある

エージェントの選び方と使い分け

PHPエンジニアにとってのエージェント選びの基準

どのエージェントを使うかは単価と案件の質を左右する重要な判断だ。PHPエンジニアがエージェントを選ぶ際に意識したい基準を書く。

  • PHP/Laravel案件の取り扱い数が多いか:PHP案件に強いエージェントと、Java・Go中心でPHPが少ないエージェントがある。登録前にPHP関連の案件数を見ておくと良い
  • 担当者が技術を理解しているか:「PHPとLaravelの違いがわかっている担当者かどうか」は初回面談で確認できる。技術を理解している担当者はクライアントへの交渉時に適切に説明してくれる
  • マージン率を開示しているか:完全に開示しているエージェントは少ないが、「おおよそどのくらいか」を聞いたときの反応で誠実さが見える

自分が使ってみてPHP/Laravel案件の質が良いと感じているのはフリーランスキャリアとITプロパートナーズだ。フリーランスキャリアは担当者との相談がしやすく、「今の相場からして自分はどのくらいの単価が妥当か」を一緒に考えてくれる印象がある。ITプロパートナーズは週3〜4日稼働の案件が多く、本業以外に余力を作りたいエンジニアにも向いている。

TechClipsエージェントはエンジニアの市場価値に特化した転職・フリーランス支援で、20万円という比較的高い報酬水準の面談が行われることでも知られる。PHP×AWSというスキルセットで高単価を狙うなら登録しておいて損はない。

具体的な交渉手順についてはフリーランスエンジニアの単価交渉プロセスをまとめた記事を参照してほしい。

まとめ:PHP×AWSで月70万円台は現実か

結論から言うと、PHP/Laravel5年以上の経験+AWS実務経験(または資格)+設計・上流工程の担当実績がそろえば、月70万円台はまったく非現実的ではない。

ただし「月70万円台」は、案件に入ればすぐに達成できるものではなく、スキルシートの磨き方・エージェントの選び方・交渉のタイミングが組み合わさって初めて実現する。

この記事でまとめた内容を振り返る。

  • PHPエンジニアの単価は「経験年数」より「担当工程の深さ」で決まる
  • AWSスキルはPHPエンジニアに希少性を与え、月5万〜15万円程度の単価差につながる
  • Laravel案件の需要は高いが、「使える」だけでは差別化にならない。設計・アーキテクチャ担当の実績があることが重要
  • 提示単価の範囲感:PHP/Laravel中心で55万〜65万円、AWS込みで70万〜80万円台、テックリード相当で75万〜90万円以上
  • 単価に効いたのは「スキルシートの具体化」「AWSの資格取得」「複数エージェントの並行利用」
  • 効かなかったのは「資格だけ取って放置」「経験年数だけを主張」「1社に任せきり」

PHPエンジニアとしてフリーランスを検討しているなら、まずは複数のエージェントに登録して、自分のスキルセットに対して市場がどう評価するかを確認するところから始めよう。単価は自分が思っている以上に高いこともあるし、逆に相場より低い条件で稼働し続けているケースも多い。市場を知ることが最初の一歩だ。


PHP×AWSで高単価を狙えるエージェントに相談する

自分のスキルセットの市場価値を確認したいなら、複数のエージェントに並行して登録して比較するのが最速だ。

担当者と相談しながら相場感をつかみたいなら、フリーランスキャリアに無料相談するのが近道だ。

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